「私、能力は平均値でって言ったよね!」ってアニメの話をします。
この記事は クソじゃないアニメ Advent Calendar 2020 – Adventar の9日目の記事です。
書かないつもりだったんですが、書いちゃいました。だってこのアニメが好きだったので!
まず残念だったのが、これが伸びる!!期待のアニメ化!!と個人的には思ってたのですが円盤売上もそこまで伸びず(ちょっと惜しかった)あまり話題にもならず。。
見てない人は是非見てみてください!
最初に自分と平均との出会いの話をします。
平均値との出会いは、地元へ帰る夜行バスの待ち時間。1巻を読んで、ハマってしまいました。辛くて、これからどうしようってときに、、心の支えになりました。わかりやすい言葉で、わかりやすい展開、そしてテンプレによるなろう作品ではあったのですが、文章の言い方がとても良かった。
「「「「「え…………」」」」」
というカギカッコを複数つかう表現なども、とても好きでした。
小学生でも理解できるような文章ではあるものの、言っていることが謎理論と壮大なスケールに溢れた作品です。
もちろん「平均値」という部分もその謎理論と壮大なスケールに当てはまっており、「そうはならんやろ」という展開が連続して起こります。
おっさんファンタジー
少しずつ読んでいくと、主人公アデルの人となりが見えてきます。ほんの数ページで中身がおっさんであることに気づきました。これは非常に重要なファクターです。
謎理論は読み勧めていくうちに広がりを見せ、SFファンタジーに近づいていきます。原作では、このおっさんによる壮大なSFファンタジーが非常によかった。
全裸待機してアニメを見て、「わっふー!わっはー!」したわけです。
アデルかわいい!
オヤジギャグ!
格子力バリアー!
と、原作でもあったような内容になっていて期待してたわけですね。
しばらく視聴してたんですけど、ひとつ気づきまして、オヤジギャクを言うわりにはそれだけで全然アデルがおっさんくさくないんですよ。
いやなんというか、たまにオヤジギャグを言うけどかわいい!みたいな
アニメ版のアデルは、かわいさ200%!!!
でも、、なんか違う・・・・。
こんな人いるよねーって感じ。
平均値は、自分が人生の分岐点にいたすごく大変な時期に、心の支えとなった作品。
平均値には、そういう支えとなる部分があって、すごく頑張れた。
でもそれは「かわいさ」ではないということになる。
かわいいと思うから、支えになったのではないはず。。。
では、平均値のどの部分に対して心の支えだと私は感じたのだろうかと思った。
それはおそらく、私にとって「おっさん」だったのだと思う。
例えば、アニメではアデルの昔話が漫画やアニメや童話をベースにしているが、原作では『雇い主が王宮で殺人未遂を犯したため失業した者達が、逆恨みして被害者宅に押し入り惨殺した話』といった非常にダーク・ファンタジーな内容だった。これはアニメでは使えない。
パロディの質も、アニメとして放送できるものは限られる。権利的にも、安全にも問題なものが選ばれるだろう。
私能力は平均値でって言ったよねのパロディの元ネタ!漫画や映画以外にもある? | まんぼうの棲家
でもなんだか、これが寂しかった。 アニメで、もっとダークなことを言ってほしかった。
でもそれによって、ひとつのことに気づいてしまった。
私は、こういう一般的な世間といったところから少し離れたところに生きているのかもしれない。一般の世間の人が一般教養として経験している多くのことを経験していない。その代わり、誰もが経験していない亜空間のような世界で生きている。
そういった世界での「あるあるネタ」が、アデルに感じたおっさんくささの本質だったんだと思う。
2chに書き込まれたネットミームのようなそういう安心感が、そこにはあった──
おっさんのイデア
おっさん、それは、インターネットを生きてきた人しか感じることができないミレニアル世代特有の知識体系なのかもしれない。
重要なファクターである、おっさん。
インターネットを生きてきた我々は、
誰もが心の中におっさんを飼っているのかもしれない。